そういった依頼は、突然来ることもあるし、前もって計画されていることも・・・
駆除して欲しいと依頼が来る。
「おらいの田んぼさ毎日くるイノシシがいる。14時から16時の間くらい。近所の子供らが下校時に怪我なんかしたら困るからなんとかして欲しい」
と役所や交番に連絡が来るそうだ。連絡をもらった役所や交番はその地域で駆除にあたっている猟友会等に連絡。
隊長が周りの状況やなんかを判断して「駆除可能」と判断。その後隊員に連絡がくるシステムだ。
同じ時間帯に1週間毎日来ているとのこと。
依頼を受けた隊長は、出没現場に毎日米ぬかを撒きに行った。
駆除当日も確実に来るように・・・
3日から4日くらいエサやりを続けたそうだ・
私に連絡がくる。
田んぼだしイノシシも小型だし人が近寄ってもあまり逃げないとのことで、空気銃持ちの私に連絡がきた。
箱罠の外でウロチョロしているイノシシを撃つのは初めてだが、周りに民家は無く、田んぼの真ん中。バックストップもあるので安心。これは外しても「いい経験」ですむのではないかw
「脳天に一発」とまではいかなくとも体のどこかに中ればイノシシは来なくなるんじゃないか? とも思ったw
ゴルゴ13に!
現場付近の空き地には隊長や役所の人が集まっている。地図を見ながら打ち合わせを行い乗り合わせて現場へ。
生き物なので「今日に限って来てない」ってことも当然ありうる。
それを防ぐための餌撒きなのだが・・・
いた・・・・車の中から目視で確認。稲刈りが終わった田んぼの真ん中でミミズを探して土をほっくりかえしている。30㎏位だろうか。
「ゆっくり近づいて、逃げるそぶりがあったら一歩下がってそこから撃って」と指示が。なんかすごく難しく感じるw
隊長が警察署に「発砲します」と報告を入れる。 本来は担当の役所にも連絡を入れるが、今回は同行しているのでそれは不要。
田んぼに降り立ち銃カバーを外し、ゆっくり歩いて近寄る。匍匐前進でもなんでもない普通の徒歩。こっちに向かってこないべなぁ・・・・
15mくらいまで近づけただろうか。イノシシは顔をあげて私と目が合う。
そこで立ち止まり膝立ちになりスコープを覗く。イノシシは顔を下げてまたミミズを探している。
50mでゼロインしている私の空気銃は15mだとほぼレティクルの真ん中のはず。と、弾道計算ソフトが言ってたw
眉間のちょっと上、脳みそめがけて引き金を引く。
「パシュッ」という音が鳴った直後、イノシシは卒倒した。
四肢をバタバタさせていた。「もう一発だ」と隊長が。
倒れて暴れているイノシシの頭にもう一発。おとなしくなった。
解体して分かったことだが、頭に残っていた弾は1発だけ。もう一発は貫通したようだ。両耳のわきに小さな穴が開いていた。
中ってよかった・・・・
箱罠に入ったイノシシよりも数倍緊張感があり、難しく感じた。
市の職員さんや通報者などのギャラリーも見てるし・・・
通報者の田んぼと登下校の子供たちのために一役買えたかな?
エサを探してただけのイノシシに罪はなさそうなもんだが、こればっかりは・・・・
「お前の罪を数えろ」って言ってた仮面ライダーは誰だったかなぁw